2011年8月20日土曜日

ケーススタディ「シャープ:技術戦略」

どうも、嶋崎です。
仙台の花火大会の日は、一人でつけ麺食べてました。
花火の音を聞きながらの、つけ麺は美味しいですよね!

さて、8月18日(木)に行われたケーススタディについて書いて行きたい
と思います。
今回使用したケースは、『シャープ:技術戦略』です。

シャープと聞いてまず思い浮かぶのが液晶テレビAQUOSを代表とした液晶製品、
そして白物家電、ソーラーパネルですね。

シャープの中で創業時から受け継がれている方針は、”他社が模倣したくても出来ないものを作る”です。とりわけ家電メーカーが多い日本において、その中でもシャープの製品は独自性に溢れているものが多いと感じます。

ケースには、シャープが1960年代、技術が発展する不確実性が高いと思われており
他社が撤退していた液晶の技術開発をシャープは地道に続け、初めて電卓に導入したところ、それが業界標準になったことや、技術同士の統合を行うための事業間を超えた共同プロジェクトの取り組みなどが紹介されていました。

そして、それを用い、下記のような流れで行いました。

1.経緯、事実の整理
2.技術戦略が成功した要因(内的、外的要因から)
3.2000年以降から現代までにおけるシャープについて(プレゼン) 
4.それらの情報をふまえた上でのシャープの分析(強み、課題など) 
5.2011年現在時点での、これからの戦略について

技術戦略が成功した要因としては、
・トップダウン型組織が上手く機能した
・製品を出す→新技術を開発→製品を出す→繰り返し・・・というスパイラル戦略
・シビアな部門間調整による競争意識(会社内の取引でも価格を安くしないなど)
・リスクを恐れないDNAが組織に根付いていること(技術、またデザインへの投資について)
・違う製品の工場を近場に配置していること(液晶工場と半導体工場)

などを議論しました。

今回のケースは1992年に作成されたもので、非常にケース内容が古かったため、現代までの情報を加えるということを実験的に行いました。

そのため、田中から2000年に入ってから現代までのシャープの概要をプレゼンしてもらい、その上で強みや課題、これからの戦略を議論しました。



盛り上がった議論としては、シャープが垂直統合型ビジネスをやめつつあることについてです。
※垂直統合型・・・一つのメーカーが製品に対して部品設計から製造まで全てを行うこと

これを議論するには、メーカーを扱うケーススタディには欠かせないアーキテクチャという概念についてを共有してそれを軸に議論を行いました。

アーキテクチャってなんぞや?って方はインターネットや書籍などで調べてみてください。
これほど、今のビジネス(とりわけメーカー)を語る上で面白い概念はなかなか無いと思います。

これからの戦略については、なかなか難しかったのですが、
・AQUOSを液晶ブランドとして、他社にも供給していく
ことについて検討してみました。

液晶テレビで世界最大シェアを誇っているサムスン電子でさえ液晶事業は赤字という状況で、この先シャープがどのような戦略を行っていくのか楽しみです。

今回は勉強会に初めて参加して頂いた方が3名もおり、ますます多様性のある議論が出来たと思います。
次回の勉強会は8月下旬〜9月上旬のどこかで行う予定です。
詳細が決まりましたら、またHPでお知らせ致します。

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